全日空のねらいは「地域活性化」
全日空がマルシェに取り組み始めたのは、2009年。ねらいは「地域活性化」だ。地方発の「売れる商品」が話題になれば、その地域を訪れる人も増える。全日空にとっては、空の旅を楽しむ人を増やすしかけは欠かせない。
マルシェを取りしきるANA総合研究所は、国内の8地域に社員を派遣して地域支援の活動を行なっている。次回以降の「企業内マルシェ」も、ANA総研の企画を中心に展開するが、最近では契約先以外の地域の方からの問い合わせも増えているそうだ。
「弊社では売れ筋のマーケティングから販売方法のコンサルティング、企業でのマルシェ開催、その後の商品展開サポートまでお手伝いします。企業内マルシェという場をテストやリサーチの場となることを目指しています」(野村さん)
企業内マルシェ発の新商品が実際に流通するには、1年ほどの時間がかかる。長期的で地道な取り組みだ。世の中にまだ知られていない日本の価値を、こういう取り組みで発掘していって欲しいものだ。(池田園子)