地方のメーカーの海外駐在員も狙い目だ
前述の通り、駐在員のメリットは何といっても待遇です。「海外で働きたい」とだけ考えているのであれば、駐在員を目指すのが最もリスクの少ない方法です。
駐在員の座を掴むためには、海外展開している日本企業に入社し、英語もしくは現地語をマスターした状態で、海外で働きたいことをアピールし続けることが一番の方法です。海外展開はしているけど日本で働きたい人が多い、地方のメーカーなどが狙い目かもしれません。
基本的に、日本で学んだ技術や人脈を生かした仕事に就けるし、事前研修なども充実していることが多いため安定度が高いです。
ただ、この選択肢を取れる人は限られているし、いつ、どこの国に、何年行くかは会社次第で自分で選べる選択肢は少ないです。また、駐在員は高い経費がかかるので人数を減らす傾向にあり、門戸が狭くなっている会社も多いです。
逆に現地採用は、駐在員と比べると収入が少なく、仕事と自身のスキルの適合性や会社のサポートなどに関しても不安が残ります。ただ、働く場所や期間を自分で選ぶことができることと、比較的多くの人がチャレンジできるというメリットがあります。
駐在員になるには、基本正社員でなくてはならないし、入社5~10年の人が行くことが多いです。正社員になることが日増しに困難になっている2012年現在では、比較的多くの人に門戸が開かれている現地採用も大変魅力的です。
海外で働きたいという希望がある人は、このような選択肢があることを踏まえて、自分にはどちらを選べるか、そのために今何をすべきかを考えて、行動を起こしてみてはいかがでしょうか。(森山たつを)