フェイスブックで新商品開発は可能か? サッポロビールの大実験

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約2800字の「コミュニティ・ガイドライン」を設定

   これだけ大規模なコミュニティを運営するには、やはりしっかりしたルールが必要であり、「百人ビールラボ」も約2800字の「コミュニティ・ガイドライン」を設けている。「対応時間」や「返信指針」などの情報発信の方針のほか「免責事項」や、

「必要以上に感情的だと判断される内容」

といった「削除基準」、なりすましなどの「禁止事項」を設けている。

   とはいえ、企業側にはこのような使い方に不安を抱くところが多いだろう。参加者は実名原則とはいえ、どんな書き込みをされるかわからないし、運営方法への批判が高まるかもしれない。リスクを負ってそこまでしなくてもいい、と考える人がいても仕方がない。

   しかし、あまりに安全策を取れば、コミュニティの盛り上がりを抑制することになりかねない。もしも今回の商品開発が成功しなくても、コミュニティ運営のノウハウを得ること自体、今後の大きな強みになると考えられる。

   そもそも「金曜日の夜にファンは集まるのか?」という懸念もある。ビール好きのファンであれば、この時間帯は外でビールを楽しんでおり、フェイスブックどころではないのではないか。

   サッポロビールは、この時間を選んだ理由を「ファンの仕事の影響を受けにくいタイミング」としており、飲食店からモバイルでの参加も呼びかけている。「盛り上がり」と「議論の深化」をどう両立させられるのか、注目したい。(岡 徳之

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