ふと気配を感じて視線をやると、上司の「社会の窓」が開いているのに気づいてしまった。本人も周囲も気づいていない。そんなとき、あなたはどうするだろうか――。
20~30代のビジネスパーソンを中心とする会員954人に、マイナビニュースがそんなアンケートを実施している。男女とも1位は「黙っておく」で、特に女性は62.2%と、2位の「他の人がいない場所で教える」(10.3%)を大きく引き離している。
クライアントを訪問するとき上司のチャックが開いていたら、仕事の一環として指摘した方がいい。親しい関係にある上司なら、笑いものになったら可哀相なので、ひとこと言ってあげたくなるだろう。
しかし、デスクワーク中の上司が開けていても、あまり実害はない。オフィスで気づかないふりをして仕事に没頭していても、さほど罪にはならないと思う人も多いようだ。
32歳秘書「人目につかないところへ連れていって…」
それでも優しい部下の中には、なんとかして上司に気づかせてあげようとする人もいる。自動車部品会社で働く32歳の女性秘書は、
「無視するのはダメ。人目につかないところへ連れていって教えてあげる」
という。これがオフィスマナーの鑑だろう。携帯電話販売会社で働く27歳の女性も「こっそり教えてあげないとかわいそう」というが、
「でも嫌いな上司だったら、みんなの前で指摘する」
という。恥をかかせてスッキリということか、恐ろしい…。
それとなく気づいてもらう、という女性もいたが、具体的な方法となると難しい。「なんとなく目線をそこに持っていく」という案があるが、変な誤解を受けそうだ。「咳払いをする」「メモを書いて渡す」というコメントもあった。
一方、男性の中には、そんな上司を冷ややかに見ているだけの部下もいる。機械メーカーの33歳男性営業職は、上司のミスに気づいても「ばーか、と思って無視します」と言い切る。逆に、上司に忠誠を誓う25歳の小売店店員は、
「自分のチャックも開ける」
という荒業に出るという。「自分も開いていることによって、上司にも気にしてほしいから」なのだが、上司が気づくまで自分も開けっ放しにするのだろうか…。32歳秘書を見習って、別の方法を採ってもらいたいものだ。