他人に約束を守らせる「回収力」 実はビジネスで大きな差がつく

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幹事さん、「キャンセル料」の回収も必要では?

   でもちゃんと返している人が、返さない人の分のリスクを負担するって、ちょっと悔しいですよね。

   よく懇親会などで、お店のコースは4,000円なのに、ドタキャンする人を鑑みて参加者から5,000円を徴収している場合がありますが、ちゃんと参加している人がドタキャンする人の分を払うってどうなんだろう…と思うことがあります。

   もちろん「当日キャンセルはお支払いいただきます」とあらかじめ断っているのですが、ドタキャンした飲み会費を自ら進んで支払う人は少なく、わざわざ電話をかけてまで、

「この前の飲み会、当日キャンセルだったからお金払って欲しいんだけど…」

と催促するのは心苦しいというのは分かります。

   けれど、そうやってドタキャンする人たちは、どんどん信用を失っていってしまうんです。誰かがそこでちゃんと代金を請求して「ドタキャンは困るんだ」と相手に伝えてあげないと、ドタキャンを繰り返して結局誰からも信頼を得られなくなってしまいます。

   約束を守って参加している人たちに損をさせず、自分の信用を落とさないためにも、なるべくドタキャンはしないでほしいですが、もしドタキャンした人がいたら幹事さんは勇気を出してキャンセル料を回収することも、時には必要なことだと思うのです。

   私もまだまだ研究&修行中ですが、「回収力」を高めると色々と特になる場面も多くあります。ビジネスや私生活に新しく「回収力」を導入してみてはいかがでしょうか。(N本=えぬもと)

債権回収OL・N本(えぬもと)
某金融機関で債権回収部門に所属する20代OL。コールセンターで支払延滞顧客への督促を担当している。入社半年で3億円の回収を達成して頭角を現し、10万件の顧客を担当する精鋭チームに最年少で配属された実績を持つ。他人に強く言えない気弱な性格を逆手にとり、独自の「交渉メソッド」を開発。300人のオペレーターを指導しながら、年間2000億円の債権回収に奮闘している。好きなものは、ビールとスイカ。ブログ「督促(トクソク)OLの回収4コマブログ」。(本コラムは当事者のプライバシー保護のため、一部事実と変えている点があります。)
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