「営業」がイヤなら、呼び名を変えてしまえばいい
若者よ、営業に挑戦しよう~高城幸司×大関暁夫対談(下)

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営業をやらずにキャリアを重ねるのは危険

「本当は営業になりたくなかった」という人向けに書いた高城幸司氏の『入社1年目を「営業」から始める君へ』(日本実業出版社)
「本当は営業になりたくなかった」という人向けに書いた高城幸司氏の『入社1年目を「営業」から始める君へ』(日本実業出版社)

大関 若い人たちが営業で悩むことのひとつに、自社の商品やサービスよりも他社のものの方が優れていたらどうするのか、ということがあるようです。自社の売上を優先するのか、それとも「お客さまのため」を優先するのか。

高城 僕は営業が「お客さまのため」というのは詭弁だと思いますね。営業は「自分のために売る」のが基本であり、仕事の本質です。ただ、自分のためということを考えると、「このお客さんとずーっとお仕事ができればいいな」ということがあるわけです。長く付き合うためには、どれを売ればいいのか。一時的な売り上げのために、つまらないものを騙して売っていいのか。答えは自ずと出てくることだと思います。

大関 お客さんとの関係を長く続けていくためには、時には他社の商品やサービスの情報も提供し、「そちらも検討されるといいですよ」ということもあるでしょうね。その上で、メンテナンスの関係などで「まとめてお宅と取引するよ」ということもありうる。

高城 あと、営業で気をつけなければならないのは、「不満」を提供しないこと。レストランで言えば、美味しいことは大事だけれど、それよりもマズイものを出しては決してダメ。いろいろとよいことを積み重ねてきても、決定的な不満をひとつ提供することで、すべてを台無しにすることがあります。

大関 若い営業の人たちは「年上の人たちは、身だしなみや話し方、マナーにうるさすぎる」と感じるようですが、そういうことなんですよね。営業の本質ではないかもしれないけれど、大切な十分条件であると。価格や仕様で切れるセールスは、ネットに置き換えられる部分が増える可能性がありますが、人でなければできない営業のニーズは、よりいっそう高くなるでしょうね。

高城 日本国内には、約500万人もの営業がいるそうですが、その半分はノルマや競争の激しさを理由に「続けたくない」と感じているといいます(産能大調査)。でも、残り半分は営業に魅力を感じている人たち。営業をやらないままキャリアを重ねるのは非常に危険です。医者や弁護士でも営業力が問われる時代です。ぜひ若いうちに進んで営業を経験してほしいと思います。

高城幸司:入社1年目を「営業」から始める君へ
高城幸司:入社1年目を「営業」から始める君へ
  • 発売元: 日本実業出版社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2012/07/07
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