ダイヤモンド社の「ザイ・オンライン」が2012年8月14日、日本の高給会社トップ100社を公開した。3月決算企業の有価証券報告書による。平均年間給与の金額が最も高かったのは、スクウェア・エニックス・ホールディングス（スクエニＨＤ）の1709.7万円だった。
スクウェア・エニックス（スクエニ）といえば、「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」という二大ＲＰＧを抱える有名ゲーム会社だ。高給であっても不自然ではないが、スクエニはスクエニＨＤとは別会社であり、給料はそこまで高くない。
35歳ＣＧデザイナーで448万円「せめて600万円欲しい」
ホールディングスの給与なんて意味ないじゃん！
スクエニＨＤは、従業員は21人。平均年齢は43歳である。事業内容は「グループの経営戦略の立案と遂行」「事業戦略の実行支援、事業活動の管理」となっており、経営管理や財務、総務などを担当している。
あくまでもスクウェア・エニックスやタイトーなどのグループ会社を統括する持ち株会社であり、ゲーム制作や販売に直接携わっているわけではない。「あのスクエニって、そんなに給料高いんだ！」と考えるのは早計だ。
実際、スクエニの社員は必ずしも高給ではなく、給与額にも満足していないようだ。非上場会社なので平均給与は未公開だが、口コミサイトのキャリコネの書き込みによると、31歳の男性ＣＧデザイナーＡさんの月給は38万円。年間456万円にとどまり、「平均1710万円」にはるか届かない。
ひと月平均で40時間の残業をしているが、「みなし残業制度」を導入していないのに残業代はゼロ。与えられた仕事量は多いが、会社から「残業が許可されていない」と嘆く。給与額には「とても不満」で、仕事の内容や量から見て「650万円くらいでなければ満足できない」という。
2011年に退職した35歳男性ＣＧデザイナーＢさんのプロジェクトでは、月30時間のみなし残業時間制があり、年間賞与は100万円ほどあった。しかし月給は29万円で、年収は448万円。年下のＡさんよりも低い。月の実残業時間は50時間ということもあり、「せめて600万円くらいは欲しい」という。
