督促の電話をしていると、生々しいお金の事情を垣間見ることがあります。お客さまの言葉はとても深くリアルで、いつも得難い勉強をさせていただいています。そんな中、最近気になった出来事がありました。
「○月×日に入金したいんですけど、いいですか? 副業で働いてる飲食店のバイト代が入ってくるんですよ」
入社以来、10年間まったく収入が上がらない人も
(あれ、このお客さまもかぁ。さっきも、本業とは別のアルバイト代で入金するって方がいたような…)
督促のコールセンターでは、少し先の期日で入金約束をする場合、なぜその日に可能なのか理由を確認しなければなりません。その場しのぎの嘘申告をされて、結局入金にならないこともあるからです。
ただ最近は、契約時に登録している給料日ではない日に入金すると言うお客さまが多くなってきました。
「失礼ですが、お客さまのお給料日は25日で登録していただいていますが、なぜ×日になるのでしょうか…」
とおずおずと聞くと、「本業の他にアルバイトをしていて…」と説明されることが増えているのです。
私は滞納者にばかり電話をしているので、普通より若干フトコロ具合がキビしめの方が多いのかもしれません。それでも実感として、全体的にお客さまのお給料が以前より上がりにくくなっていると感じることがあります。
カード会社ではお客さまの年収をご報告いただく必要があるのですが(貸金業法では50万円以上の貸付を行う場合、収入を証明する書類の提出を義務付けています)、お客さまに年収をお伺いすると、10年間まったく同じ年収というケースも珍しくありません。むしろ、下がっていることも…。
現在のサラリーマンの平均年収は400万円台。私も学生時代「普通のサラリーマンは400万円くらい貰えるんだ~」と、のほほんと考えていましたが、会社に入ってびっくり。サラリーマンでも年収200万円台のお客さまが多々いらっしゃるのです。