人の本心は「足」の動きに表れてしまう
「問題オペレーター」は、お客さまの電話を受けるとき、足を組んだり靴を脱いだり、サンダルをひっかけて足をぶらぶらさせています。そういった足の動きは、オペレーターブースを後ろから見ていると、とてもよくわかります。逆に、お客さまの対応がとても上手な優秀なオペレーターは、必ず足を揃えて交渉をしているのです。
動物行動学者のデズモンド・モリスは、著書『マンウォッチング』の中で「動作の信頼尺度」について説明しています。人の本心が表れやすいのは、汗をかいたり顔を青ざめさせたりする「自律神経」の動きと、顔から一番遠い「足」の動きなのだとか。お客さまに対する不誠実な態度は、知らず知らずに足元に現れてしまうのかもしれません。
「もしかして、これって使えるかも…」
今まで特に注意を払ってはいませんでしたが、この「法則」に気がついてから、自分でも交渉する時に意識して足を揃えるようにしてみました。するとびっくり、足を揃えると下腹部に力が入り、今までよりハキハキした声が出ます。声の通りもよくなって、お客さまから怒られる事が少なくなってきたのです。
今では、足を組んだり靴を脱いだりしているオペレーターさんを見つけると、なるべく注意するようにしています。オペレーターさんだって、好きでお客さまを怒らせたいわけではないはず。少しの工夫でクレームは減らせるのです。
「最近電話でクレーム起こすことが多いかも…」。そんな風に思ったら、ぜひ足を揃えて電話をしてみて欲しいと思います。(N本=えぬもと)