「このお客さま、すっごく怒ってるんです! 何とかして下さい!!」
今日もコールセンターの片隅で、オペレーターさんが手を振り上げました。たまたま近くにいた私が席まで走っていくと、勢いよくヘッドセットを手渡されました。
オペレーターではどうしようもなくなったお客さまは、私たち社員が対応することになっています。つまり問答無用で電話を代われ、ということです。私は内心(うぅ、いやだなぁ…)と思いつつ、腹をくくって電話機の保留を解除しました。
クレームを起こしやすい要注意人物が存在する
「オイ!! なんなんだ、さっきのオペレーターの態度は!! お前らはどういう教育をしているんだ!!」
「も、申し訳ございませんー!!」
案の定、お客さまは電話を取った瞬間に怒りで爆発しています。私は必死で謝り、汗だくになりながらなんとかお客さまの怒りを収めました。
数十分後、汗でびしょびしょになりながら電話を終えると、隣で私にヘッドセットを押しつけたオペレーターさんが、電話の終わるのを待っていました。「えっと…、どうしてクレームになってしまったんですか?」と尋ねると、
「わかんないです! お客さまが急に怒りだしたんですよ!!」
こちらはこちらで怒り心頭といった様子。クレームになった経緯を記録するために、今度はこちらのお話を聞かなければなりません。私はちょっとだけ泣きたくなりました…。
残念ながらコールセンターには、「クレームを起こしやすい」オペレーターさんがいます。なぜか毎回お客さまを怒らせてしまう、要注意人物が。
こういった人には、なるべく気を配る必要があります。クレームが起きたら大ごとになる前に、できるだけ早く電話を代わって対応しなければならないからです。
そうして問題のあるオペレーターさんを日々さりげなく観察していると、ひとつ気がついた事がありました。クレームを起こしやすいオペレーターさんはみんな、なぜか足元が落ち着いていないのです。