「面接」とは違う! 取引先への自己紹介で「自慢」は禁物

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聞いて欲しいことを相手に尋ねるテクニック

   このような失敗を避けるためには、どうしたらよいのでしょうか。まず、自分のアピールポイントを示す前に、いわゆる「クッション言葉」を入れることが考えられます。

「手前味噌ですが…」「僭越の極みですが…」
「大したことではありませんが…」

と、ひとこと挟むのです。ちょっとしたことですが、相手は「この人は立派な実績を持っている上に、謙虚な人だ」と評価することになります。「上司や同僚のおかげですから」と周囲を称える度量を示したりすると、この印象はさらに強まります。

   しかし、それ以上に重要なのは、自分が話したいことをそのまま話すのではなく、まずは相手に話をさせてから、それに自分の話を付け加えることです。そのためには、「自分が聞いて欲しいことを相手に質問する」というテクニックが有効です。

   たとえば、自社の新商品が好調なことを伝えたい場合、こちらから「実は当社の○○が好調で」と切り出すのではなく、相手に「御社の最近のトピックスといえば何ですか?」と質問を投げかけるのです。

   こちらからのアピールは、その回答が終わってから。あるいは「ところで御社は?」と尋ねられたら答えるようにします。もし自分が遅くまで頑張っていることを伝えたければ、相手に「仕事が終わって会社を出るのは何時くらいですか?」と聞くのです。ぜひ試してみてください。(高城幸司)

*日経プレミアシリーズから『仕事の9割は世間話』が出ました。ぜひご一読いただければと思います。
高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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