「何も言わずにスルーする」のが許される関係もいい
A君はグループに書き込みがあると、反射的にチェックするクセがついている。そのときに他の仕事中だと、書き込みを読みはするものの、しばらく手が着けられないこともある。仕方のないことだろう。
しかしリーダーは、それを「読んだ」「理解した」と判断し、それなのに何も反応しないことを「無視した」と捉えてしまったようだ。「A - 2:03pm」という証拠が残っていると、自分の指示を差し置いて何をしていた、ということになる。
「無視したわけじゃないんです。既読とはいっても、色々な既読があると思うんです…」
と弱々しくつぶやくA君。それでも既読であることには変わりない。
既読機能といえば、実は5月上旬にフェイスブックの「メッセージ」に既読機能がついている。これにより「あれ読んでくれた?」と確認する必要はなくなった。便利ではあるが、厄介な話題のときに「ごめん、まだ読んでない」という言い訳が使えなくなる。
質問に対して、イエスかノーで即座に反応が求められる関係は息苦しい。ときには時間を置いて返事をしたり、何も言わずにスルーするのも許されてよいはずではないか…。そんなことをリーダーに言ってもしょうがないので、今後は「とにかく何でもいいから書き込んでおこう」と決意するA君だった。(池田園子)