Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のfantasy-skyさんは、会社の残業代の算出方法に疑問を持っています。
勤め先では、1日の残業時間を15分単位で集計しています。極端に言うと、残業を14分してもゼロでカウントされ、29分だと15分しか認められません。質問者さんは「残業代は1分単位で支払わないと違法になるはずだ」と不満です。
「月の合計から切り捨て」は認められている
しかし、残業代を15分や30分単位で支払っている企業が、世の中にたくさんあることを知っています。「これらの企業は、労働基準法を犯しているということなのでしょうか?」
巷では、残業代を1円たりとも支払わないブラック企業もあり、社会的な問題になっていますが…。この質問には、労基法違反は「その通りです」と答える人がいました。
「今どき、タイムカードもみんなPC管理ですし、1分単位で集計したって手間は変わりません。…人数が多くて集計が手間だというくらいの規模があるなら、新しいタイムカードぐらい買えよ」(sebleさん)
一方で、残業代を1分単位で管理している会社など、日本全国探したってどこにもない、という回答者もいました。
「1分単位での支給となれば、日本全国の数多くのところで倒産してしまい、日本経済も破綻します。なにを血迷っておられるのやら」(nrhp618さん)
専門家によると、1か月の残業時間を集計したときに1時間未満の端数がある場合、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる運用は、厚生労働省の通達で認められているそうです。
質問者さんが言う「残業代を30分単位で支払っている」会社とは、もしかするとこのことかもしれません。ただし、1日単位で30分未満の端数を切り捨てることは認められないので、質問者さんの会社のような「15分未満を切り捨て」は違法となります。