リストラ時代には「不正な情報漏えい」に気をつけろ

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転職先への「お土産」を持ち出した例も

   上司を陥れるために、部下が不正を行った例もあった。ある社員は、上司が使用しているUSBメモリを入手。顧客情報やプロジェクト情報を取り出し、ネット掲示板にアップロードした後、メモリを元の場所に戻した。

   この社員は上司への恨みからプロジェクトを頓挫させてやろうと、情報を上司が漏えいしたように見せかけたという。よほど強い恨みを募らせていたのだろう。

   社員が転職する際に、転職先への「お土産」として開発物を持ち出した例もある。このようなケースでは、単に転職先への便宜という意味だけでなく、前職への恨みや「この開発物は自分のものだ」という誤った帰属意識が背景にあったりする。

   「在宅勤務」のために提供されたシステムを悪用し、自宅にあるリモート環境から会社の機密情報を取得し、売却した例もあった。震災後の業務環境の変化に乗じた形だ。

   不正を予防する方法はいくつかあるが、単に締め付けを強めるだけでなく、ストレスを適度に緩和させることも必要という。一筋縄ではいかないものだ。

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