職場でノンアルコール・ビール? それってマズイでしょう

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臨床心理士・尾崎健一の視点
新しい商品や文化によって風習は変わる

   職場でアルコールを飲むのが禁止されている理由は、注意力や判断力が低下し、工場などでは事故につながるおそれがあるからです。アルコールの耐性には個人差があるものの、弱い人もいる以上、全員に対して禁止する(あるいは飲むべきではない暗黙の了解になっている)のは納得できる理由です。しかし、ノンアルコールであれば、その理由も適用できません。

   ノンアルコール・ビールが、車を運転する人のノドを潤す普通の飲み物となり、ゴルフ場ではランチにビール代わりに飲む――。そんな時代がすでに来ています。20年前、髪の毛を染めて会社に来たら、それをとがめる会社も多くありましたが、今ではだいぶ許容されています。ここは従業員のモチベーションを妨げない形で、「昼休みにリフレッシュできるなら、ノンアルコール・ビールもOK」と言ってみてもいいのではないでしょうか。


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(本コラムについて)
臨床心理士の尾崎健一と、社会保険労務士の野崎大輔が、企業の人事部門の方々からよく受ける相談内容について、専門的見地を踏まえて回答を検討します。なお、毎回の相談事例は、特定の相談そのままの内容ではありませんので、ご了承ください。

職場でノンアルコール・ビール、ありですか?
別にいいでしょう?
ダメなんじゃない?
尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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