Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のkas131さんは入社5年目の男性。従業員100人ほどのプログラム作成会社に勤めています。
業務は主にデスクワークで、身体を動かす時間がありません。社員は各現場に出向いて業務を行うため、社員間のコミュニケーションを行う機会もあまりないのが現状です。
いきなり「県1部リーグで優勝」なんてムリ
そこで先月から週に1~2回、有志の社員15人でフットサルを始めました。初心者ばかりですが、楽しく活動ができています。いい運動になるし、社員間の交流の場にもなるでしょうね。
ただし毎週活動すると、いろいろとお金がかかってきます。コート代にチーム登録料、備品費など。いまのところは社員が負担し合っていますが、特に給料の少ない新入社員には、痛い出費となります。
そこで、会社に「部」として認めてもらい、多少なりとも補助を出してもらえないかと考えました。さっそく社内の担当者に交渉に行ったところ、
「結果を出せば(会社の正式な部として)認めましょう。…県の1部リーグで優勝したらね」
と、なんとも驚くような答えが返ってきました。
県でナンバー1のチームを作るには、外部から有力メンバーを入れて補強する必要があります。しかしそれでは「みんなで楽しく、初心者も新人もみんなが参加できるチーム」という当初の目的から大きく外れてしまいます。
どうにか部として認めてもらい、会社からの援助を受けられる方法はないものか…。この相談には、回答者からこんな辛口の意見が寄せられました。
「私も従業員100名ちょっとの会社を経営していますが、常に資金繰りを考えています。…私なら部活作ってお金出さないと仕事できない社員はいらないので、辞めてもらって新しい人に入ってもらおうかなって思いますが」(bfoxさん)
会社への「金銭的見返り」が見えないとダメ?
なかなか渋い社長さんですね。ただ、他の回答者も基本的には同じ考えの人ばかり。会社の補助に見合った「見返り」が出せないとダメだといいます。
「仕事の効率が上がるとか、団結力・協調性・コミュニケーションがよくなるとか…。その成果は程度が推し量れるもの(抽象的ではないもの、金額に換算可能なもの)でないとダメだと思いますよ」(isoworldさん)
「金額に換算可能なもの」というと、月に5万円の補助をいただくと、月15万円の売り上げ増によって応える、ということでしょうか。うーん、その方法はプログラム作成会社では難しそうです。
現在の福利厚生費の「分配方法」を変えてもらってはどうか、と助言する人もいました。なるほど、会社の負担は変わらないので可能性はあります。
「例えば無駄な飲み会等の使途があるとすれば、社員の健康増進にも寄与するとして変更を迫ってみてはいかがでしょうか」(yokohamahopeさん)
ただし、これまで飲み会補助の恩恵を被っていた人から見れば、既得権を奪われたとして、社内の人間関係に波風が立つかもしれません。
いずれにしても、「県1部リーグ優勝」という条件からして、会社が認める気がまったくないのは分かります。ここは「福利厚生費は損金に算入できるので、法人税の節税効果もありますよ」と、経営面のメリットをアピールするしかないでしょうか。