私は債権回収の仕事を通じて、毎月何千人分もの年収データを見続けていますが、今の30代には何年働いてもお給料が20代前半と変わらずにいる方がいます。非正規雇用で働いているお客さまには、特にその傾向が強いです。
そういったお客さまの中には、結婚したり、子どもが産まれたり進学したりするときなど、一時的に消費者金融やカード会社からお金を借りて工面される方がいます。世間的には「借金=悪いこと」という認識の人が多いかもしれないけど、誰かにとっては必要なときもあるのです。
借り先の「選択」と「集中」で利息を抑える
お客さまが支払う利息や手数料からお給料をいただいている私が言うのもなんですが、借金は「しないで済むんだったらしない方がいい」とは思います。でも、「どうしても借金しなきゃいけないとき」、せめてお得にお金を借りるにはどうすればいいんでしょうか。
今、少ない金利でお金を借りようと思うと、借り先を「選択」して「集中」させることがキモになります。お金を借りる方法には、銀行系カードローン、消費者金融、クレジットカードのキャッシングなどがありますが、利息が一番低いのは年利15%以下の銀行系カードローンです。
銀行系は審査が厳しく時間がかかりますが、審査が通る方なら他の方法よりもお得です。クレジット会社のように「年収3分の1以下の総量規制」に入ることもありません。
じゃあ、この厳しい審査が通らない人はどうすればいいのかというと、利息をいかに「15%」近くに抑えるか、ということに知恵を絞る必要があります。
金利の上限は利息制限法で、10万円未満が20%、10万円以上100万円未満が18%、100万円以上が15%と決められています。実際に借りなくても融資の「枠」を用意すればこの金利が適用になります。キャッシング枠が100万円あれば、1万円しか借りなくても金利は15%です。
100万円以上の融資枠を用意するための必要条件は、年収が300万円以上あり、それを証明する給与明細などの書類を用意すること。お金を借りられるのは年収の3分の1までですから、100万円の融資枠を用意するには300万円以上の年収が必要になります。