26歳駆け出しライターが「成功するフリーランス術」を教わりにいく

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会社が辞めさせてくれない「売り物」が身についているか

新米ライターに「フリーランスの心構え」を厳しくレクチャーする中山マコト氏(右)
新米ライターに「フリーランスの心構え」を厳しくレクチャーする中山マコト氏(右)

   そのようにして独立した後、いかにしてスタートダッシュを切るか。中山さんはコーヒーチェーンの名前を出して「ドトール方式」で行くべきだと教えてくれた。

「ドトールって、利用客の事前調査を念入りにやるし、コスト削減も徹底してるでしょう? だから出店初日からお客を集められて、すぐに黒字化できるんですよ。フリーランスも、こういう状態を作りたいものです」

   フリーランスには後ろ盾がないので、金銭的なリスクを徹底的に回避しなければならない。借金はしない、極力オフィスを持たずリースも組まない、スタッフを抱えない、広告宣伝をしない…。そして何より、自分がやろうとしていることに需要はあるのか、業界内でどの分野が伸びるのか。調べることはたくさんある。

   自分がしていくことなのに、徹底的に調べない人が多いと、中山さんは不思議がる。何を調べればよいのかさえ分からないときは、自分が生きていきたい業界で「気持ちよく仕事をしているフリーランスに話を聞きに行く」のが手っ取り早いという。すると、業界内での需要と供給が正しく理解できる。

   また、中山さんは「早く独立したい」と焦る人たちに、「会社にいるうちにやるべきことを、きちんとやりきったのか」と釘を刺す。

「本当の辞めどきというのは、辞めますといっても辞めさせてもらえない状態になったとき。フリーランスで失敗する人の共通点は、専門性が弱いこと。独立するからには、自分で勝負できる売り物を身につけておかないとダメなんですよ」

   自分の専門性に自信が持てず、将来に迷いがある筆者としては、正直耳が痛い――。

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