オリンピック誘致ビデオに見る「分かりやすさ」の大切さ

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2020年、噂どおり東京が選ばれるだろうか

   2016年のオリンピック開催地を決めた2009年の時点で、リオは必ずしも本命視されていなかった。2014年のサッカー・ワールドカップがブラジル開催ということもあって、財政不安が心配されていたからだ。

   それでも、人々の気持ちを動かしたのは、共感を呼ぶPVの効果があったように感じる。

   結局のところ、他人に行動を促す――ここでは開催地として1票を投じてもらう――ためには、共感を呼ぶコミュニケーションになっていることがマストのように思う。

   東京は、2020年のオリンピック開催にも立候補を表明している。1次選考を通過しているイスタンブール、マドリッドとの競争が、2013年9月7日のアルゼンチンのブエノスアイレスのIOC総会まで続くことになる。

   大陸別にみると、欧州、中南米開催の次はアジアではないか、という期待感もあって、東京は大本命になっている。噂通り東京が選ばれればと、僕は密かに期待している。お祭り好きの僕には、死ぬまでに一度、この目で夏季オリンピックを見てみたい、そんな思いがある。(大庫直樹)

大庫直樹(おおご・なおき)
1962年東京生まれ。東京大学理学部数学科卒。20年間にわたりマッキンゼーでコンサルティングに従事。東京、ストックホルム、ソウル・オフィスに所属。99年からはパートナーとして銀行からノンバンクまであらゆる業態の金融機関の経営改革に携わる。2005年GEに転じ、08年独立しルートエフを設立、代表取締役(現職)。09~11年大阪府特別参与、11年よりプライスウォーターハウスクーパース常務執行役員(現職)。著書に『あしたのための「銀行学」入門』 (PHPビジネス新書)、『あした ゆたかに なあれ―パパの休日の経済学』(世界文化社)など。
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