支払いが苦しくなるお客さまを増やしかねない
ひと月の支払い金額が少ないと、当然トータルで支払う利息も多くなります。同じ金額を借りるなら支払い金額が高く設定してあるAカードの方が、その分早く返済が終わり、払う利息も少なくてすみます。
一見優しそうに見える支払い金額の少ないBカードの方が、高くついてしまうのです。
貸金業法が改正され法定金利が引き下げられてから、どこのカード会社も利益の確保に必死です。一括払いではほとんど手数料収入がないので、最近はわざわざコールセンターから勧誘の電話をかけてまで、
「リボルビング払いにしませんか?」
と分割払いを推奨しているくらいです。
ただやみくもに分割払いを推奨することは、支払いが苦しくなり延滞するお客さまを増やすことにつながると、督促の部署で働く私は思ってしまうのです。
支払い金額が低く設定してあるカードは、多めに入金することは面倒だったりするのですが(わざとそういう風になっていたりします)、余裕のある月は多めに返済していくのがお勧めです。お客さまにはぜひ自分の使っているお金は中身を確認して、納得して使っていただきたいと思うのです。
ちなみに、ナゲットを勧められて間一髪で思いとどまったその日、私がそのファストフード店を出ようとした時に、山もりのナゲットをトレーに乗せて茫然としている男性とすれ違いました。ああ、つい「はい」って言っちゃったんですね、私は思わず同情してしまいました……。(N本=えぬもと)