「フェイスブック、いや、キャバクラ嬢には要注意だ…」
飲み会で、某証券会社勤務4年目のA君がボヤいていた。仕事帰りに会社の先輩にキャバクラに連れて行かれ、つい飲み明かしてしまったという。
そこでついたキャバクラ嬢に「フェイスブックの友達になってくれますか~?」と言われて、気分よくOKしてしまった。これが事の発端だった。「最近のキャバクラ嬢はソーシャルなんだなぁ」と感心している場合ではなかったのだ。
「ゆうべはありがとう!」にコメント欄プチ炎上
朝9時からの会議に間に合うように目覚ましをセットしたA君だったが、なんと寝過ごしてしまった。運良く先輩から8時半に「起きてるか?」と電話があり、なんとか電車に滑り込むことができた。
息を切らせながら、いつものようにスマートフォンでフェイスブックをチェックして「会議ギリギリ間に合う! 遅れたらヤバいところだった」と書き込んだところ、コメント欄が暴走し始める。なんと、あのキャバクラ嬢から早速書き込みが入ったのだ。
「ゆうべはありがとう!だいぶ飲み過ぎてたからね~」
周りの友達は「やるなA…」「誰、この子」「A君なにしてるの!」とはやし立ててプチ炎上。会社に間に合ったからよかったものの、もしも「女の子と朝まで過ごして遅刻」と噂されれば、大事件に発展したに違いない。
考えてみればフェイスブックは、キャバクラ嬢にとって最高のマーケティングツールだ。「友達」になれば、お客の動向が丸分かり。「あー疲れた、そろそろ上がるか」と書き込みがあれば、「いまなら空いてるからおいでよ!」と絶妙のタイミングで連絡を入れられる。
位置情報をもとに「もしかして近くにいる? きょう寄りませんか」と誘うことも。ウォールを観察すれば、最近何をして過ごしているのか、情報収集もバッチリだ。お客の気に入りそうな話題を振って、距離を一気に縮められる。
取引先と「共通の友達」だったら大変だ
一方、他の友達からは、キャバクラ嬢と「友達」となることはあまり歓迎されないかもしれない。複数のキャバクラ嬢と友達になったり、ウォール上で盛んに交流したりしている男性を見て、女子の友達は眉をひそめるのではないか。
「あー、この人キャバクラにハマったんだ。お金もったいない」
「ああいうキャピキャピした子が好きなんだ、残念な人だ」
意中のコにそんな誤解をされたら、どうするんだろう。
仕事への影響もあるかも。取引先の人が友達リストを見て「ずいぶんチャラチャラしてるな」と思われるのは得策ではない。キャバクラ嬢の派手な顔写真が「知り合いかも?共通の友達:Aさん」と解説つきで表示されるのも避けたい。
最悪なのは、上司や取引先のキーマンが、自分と同じキャバクラ嬢と友達になっていた場合だ。「共通の友達」と表示された日には、「こいつ、オレが指名してる××ちゃんをねらってるのか!?」と無益な闘志を燃やされかねないではないか。
ということで、おせっかいだが、どんなに可愛いキャバクラ嬢でもフェイスブックで友達になっていいことは起こらない。あるのはリスクだけ、とA君に伝えておいた。男性の皆さん、注意してくださいね!(池田園子)