大学の中に「ハローワーク窓口」ができる意味

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「大学で何を身につけるか」が重要だ

   従来、日本社会には、18歳で大学入学して、22歳で就職するという明確な一本のレールがあった。

   重要なのは、なるべく上物のレールの上をできるだけ効率的に走ることで、だから東大にせよ早慶にせよ、入学したらあとは就職までは遊んでいられたし、それで就職もできた。

   だがこれからは、中で何を身につけるかが重要となる。

   たぶん、キャンパス内にできたハロワ窓口を利用する最初の学生は、あまりのギャップに驚愕するに違いない。

   そこでは将来のビジョンとか夢とかを熱っぽく語る空気もなければ、サークルやバイトの成功体験を問われることもない。何をやってきたか、何ができるかが、ごくごく質素に問われるだけである。

   だが、それが本来の就職なのだ。一人でも多くの若者が、新しい価値観を正しく理解し、有意義な学生生活が送れることを祈ってやまない。(城繁幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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