日本人は海外のビジネスパーソンに比べ、毎日終わらせるべき項目を記入する「ToDo(やること)リスト」を作る人が少ないことが分かった。
作成している割合が最も高かったのは、ブラジルの73%。2位にはフランスとスペイン(72%)が続いている。調査対象の世界15カ国のうち、割合が最も低かった日本は45%だった。
拘束時間が重要「今日はこれで終わり」の区切りがない
この調査は、ビジネス系SNSの「LinkedIn(リンクトイン)」が実施したもの。「To Doリスト」の作成上位の国々は、いわゆるラテン系が占めているのが興味深い。
あくまでイメージによる憶測でしかないが、彼らは、
「この仕事が終わったら、今日はパーッと遊びに行こうぜ!」
という働き方をしているのではないか。今日は「今日すべきことをする日」であり、「明日できることは今日しない」という考え方だ。
それに比べて日本では、終業時間が来るまで何があってもオフィスを出ることはできない。拘束時間が重要なので、「今日やること」はあまり意味をなさなくなる。
「今日はこれで終わり」という区切りの意識が弱くなれば、「今日できることは明日に延ばすな」に流れやすくなる。結果、仕事とプライベートのメリハリがつかず、ヒマさえあれば仕事をしている状態になる。
リンクトインでは調査結果に基づき、
「会議参加者のプロフィールを下調べし、どのような質問や提案が議題に上がるか想定する。事前に準備をしておくことで、打ち合わせの時間を有効に活用できます」
といったSNSの活用術を紹介している。
しかし、そのような機能を十分に活用させるためには、日本人に「明日できることは今日しない」ということを教えこむ必要があるのではないか。