会社が「婚活支援」までやらないといけないの!?

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臨床心理士・尾崎健一の視点
もはや「おせっかい」ではない。会社が支援する意義はある

   独身であることのメリットとして、「自由で気楽」「経済的余裕」があげられます。現代は、そのメリットを享受できる場面は確かに多いでしょう。その一方で、首都圏の中高年独身者(35~54歳)を対象とした生命保険文化センターの調査によると、独身であることのデメリットとして「将来が不安」「生活が不規則」「一人前と見なされない」「健康管理が難しい」という回答が上位になっています。結婚することで生活の基盤と責任が生まれ、職場への定着率が高まったり、会社への貢献度が上がるという事例もあります。

   これらの点は仕事への影響も大きいので、社員個人の問題として放置するのではなく経営的な視点で考える会社もあり、実際に婚活支援を行うところもあります。結婚は社員の生活の質とともに、会社の生産性向上に役立つという意義を踏まえて考えるべきでしょう。会社にとって費用負担が重い場合には、一部個人負担とすれば、本人の本気度も増してさらによいのではないでしょうか。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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