新入社員の3人に1人が、3年以内に辞めてしまう――。そんなご時勢といえばそれまでだが、残って働く人の割合を高めたいのが採用担当者のホンネだ。
離職率が高まれば、採用・育成コストのロスもバカにならない。各社では会社とのミスマッチを起こさない人材探しに、さまざまな工夫をしている。2ちゃんねるには「就職の面接で『嫌いな色は?』って聞かれたら要注意だぞ」というスレッドが立っている。
色の好みによって「協調性」が分かってしまう?
就職面接では多角的な質問で人材を見極めたいが、意外な内容が「不適切な質問」とされる。本籍地や住所、家族構成のほか、「座右の銘」や「購読している新聞」なども、仕事には関係のない思想信条に関することとして、質問に含めるべきではないとされている。
学生から「その質問は不適切です」と反論されたり、就活掲示板に「購読新聞を聞いたA社はブラック確定」と書かれてしまうので、採用担当者も神経質にならざるをえない。
「嫌いな色は?」とは、消去法によって残った質問だろうか。仕事には関係ないが政治色もないので、疑問を抱かれることもなさそうだ。
ところが、2ちゃんねるの書き込みによると「嫌いな色の多さ」は「嫌いな人の多さのバロメーター」として見られるらしい。真偽のほどは分からないが、もしそうだとすれば、協調性を重視する日本企業において重要な指標ということになる。
スレッドには、どういう答えなら問題が起きないか、知恵を絞る書き込みが見られる。
「白…ですかね。今の俺には眩しすぎる」
「ブラックが嫌いです」
ブラックが嫌いというのは、低賃金・長時間労働のいわゆる「ブラック企業」が嫌いという意味だろう。中には「無色」と答える人もいた。「無職」がイヤなので御社で雇ってほしい、という掛け言葉だろうか。