仕事一筋25年「子孫が欲しいから結婚して。財産目当てでもいいから」

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先祖代々のお墓参りで、新たな思いが湧き出した

   様子が少し変わったのは、珍しくDさんが会社を休んでから。実家の父親が亡くなり、葬儀や後片付けを終えて帰ってきたDさんの打ち明け話を聞いて、B子はあまりの生々しさにギクッとしたという。

「先祖代々のお墓参りをしたとき、ひとりっ子の自分がいなくなったら、このお墓は誰が面倒を見るのだろうか…。そう思ったら、ふと『子孫が欲しい』という思いが湧き出して、たまらなくなっちゃったんだって。『子ども』じゃなくて、『子孫』よ!」

   部下の話によると、Dさんは最近「俺はもう結婚することに決めた」「財産目当てでも何でもいい。とにかく子孫が欲しいんだ」とふれまわっているという。

   そんな話の後で、「もう1回、別の子を集めてくれない? 20代の健康な子でよろしく」と頼まれたものだから、B子にもプレッシャーがかかる。確かに最近、落ち着いた40代男性の人気は高いけれども、いきなり「子孫」と言われたら驚くだろう。

   でも、お金があって生活に困らない「子孫」を欲しがるアラフィフと、若さをもてあましてるけどアクセク働きたくない20代女子…。お互い我欲が出すぎてちょっと引くけど、そんな組み合わせも必ずしも悪くないのかも、と思ってしまった。(池田園子

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