生身のジョブズがiPhoneのプレゼンを行った理由――勝ち残るリアル営業(5)

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プレゼン資料は相手のために作られているか

   たとえば、よく見かけるプレゼン資料にポイントを箇条書きにしたものがありますが、これならネット上でも十分に展開できます。リアルとの違いは、それを読み上げるあなたの声があるかないかだけ。もしかすると、相手はページの文字で追うだけで、あなたの声は聞いていないかもしれません。

   これなら、「あとはネットを見てください」でもよくなってしまいます。いちばん肝心なプレゼンで、そんなぶち壊しをしてしまう人が、いかに多いことか。対話プレゼンの具体的手法は次回紹介しますが、まずは自らのプレゼン資料が「誰のために作られているのか」、説明する自分が読みやすいだけのものになっていないか、いまいちど確認してみることをおすすめします。

   なお、成功するプレゼンの条件として、前回まで説明したステップをひととおり踏まえていることがポイントになります。「いちいちステップなんか踏まなくたって、獲得はできている」という方もいるかもしれませんが、それはいわゆる「出会いがしら」というヤツです。たまたまあなたが売りたい商品やサービスを「待ってました!」というお客さまがいたというだけ。

   訪問件数を増やせば増やすほど、ラッキーも増えるというのは以前このコーナーでもお話しした通りです。でも、ラッキーだけを狙ってステップを無視した営業活動を続けるのは効率が悪すぎます。リアル営業はステップを踏んで「プレゼン」に持ち込んでこそ、その強みが発揮できると理解してください。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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