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社会人サークルは「営業の練習」の場になる

   具体的に、どのようにマニュアルを離れるのか。新田氏は、自社商品の話題に終始すれば、お客からは「自分勝手な営業マン」に映るので、あえて仕事の話は短く切り上げて、「お客との信頼関係を築くこと」に注力すべきだという。

「まずはお客が興味を持つことに、自分も関心があるという姿勢を示すことです。あらかじめ会社のホームページをチェックするとか、店に入って状況を観察し話題を拾うといったことが重要になります。Tさんのように店の魚拓から店主の趣味を探るのも、営業の王道です」

   売れる営業マンの多くは、最初は仕事以外の話題から距離を縮め、個人対個人の信頼関係を作った後、会話の中からお客が困っていることを探り当てて、自社の商品・サービスを提案する、というステップを踏むという。

「経営者相手なら経営理念、店主なら店づくりのコンセプトを尋ねられて、語りたがらない人はいません。出身地や出身校といった話題も、会話の糸口になります」

   「仕事から入らない営業法」の練習の場として、趣味の社会人サークルや勉強会を使うことも考えられるという。同じ週末ランナーとして親しくなった人が、たまたまクライアントの決裁権のある人で、営業につながった例もある。

「ただし、自分の営業のためだけにサークルに入る人は嫌われるし、会社や人の評判を落とします。あくまでメンバーと趣味を楽しむことを主眼とし、その中から『社会人で大事なのは人間同士の信頼関係だ』ということや作法を学ぶ機会にできればいいですね」
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