新人がデスクに水槽を置いて、熱帯魚を飼い始めた

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

社会保険労務士・野崎大輔の視点
会社でペットを飼うことのリスクを考えるべき

   職場環境の変更について、誰が権限をもって決めるかは会社によって異なります。規模の小さな会社であればすべて社長の了解が必要でしょうし、部門のトップや管理職に委ねられている場合もあります。A君が責任者に了承を得ず、勝手に飼い始めたのなら問題です。仕事に関係ないものを職場に持ち込むことや、会社の電気を仕事以外で使うことになるからです。他の「ペット予備軍」を含め、仕事に関係ないものをなるべく職場に持ち込まず、必要な場合は上長に相談するよう指導すべきでしょう。

   今回の場合、仮に部長が黙認していたとしても、問題があると判断すれば、会社は部長を通じてA君に飼育をやめさせることができます。電気代が思いのほかかかったり、漏水や水槽倒壊によって電気系統の故障が起きるリスクもあります。掃除が行き届かなくなって不衛生になったり、ペットが死んでショックを受けて仕事に支障をきたす人もいるかもしれません。総務部門は念のためペット飼育のリスクを検討し、方針を決めておいてもいいと思います。

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
姉妹サイト