「クレームヒアリング営業」でネットに差をつける――勝ち残るリアル営業(4)

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クレームへの対応で関係を太くする

   Aさんは、こうも言っていました。

「お客様のクレームという確実なニーズに最優先でお応えすれば、確実に関係は太くできます。そうすれば、怒りのハイテンションは長くは続かないものです」

   しかもクレーム対応は、本社などにも厳しい条件をぶつけやすいし、対応の優先順位が高いので営業はかえって動きやすい。

「こんな最高のヒアリング営業はないです。私は今でもクレーム電話がなると、『チャンス到来!』と思わずほころびますよ(笑)」

   このAさんは「クレームヒアリング営業」で実績を伸ばし続けて、遂に大手コピー機メーカー販売代理店で全国トップにまで上り詰め、その後独立して今や自身で成績優秀販売代理店を経営する社長になっています。

   Aさんの話を聞くと、ビジネスモデルの違いや社内システム上の諸事情はあれど、クレーム対応を十分にできないことはネット営業最大の弱点であるようにも思えてきます。その弱点を積極的にカバーするクレームヒアリング営業にこそ、「勝ち残るリアル営業」の道があると思います。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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