社会保険労務士・野崎大輔の視点
まずは経験。実際に働いてみてから決断してもいい
就活生のころは「お客さま」ですが、今後はあなたがお客さまからお金をいただくことで、給料が出るようになります。立場が逆になったのですから、会社説明会と研修中の印象に少なからずギャップが生じるのも当然でしょう。
私事で恐縮ですが、最初に入社した会社を1年足らずで辞めた経験があります。その後も「こんなことをやるために会社に入ったのではない」という生意気な理由で、2社を辞めました。しかし、そんなことを繰り返していても仕事のスキルがまったく上がらないと気づき、紹介予定の派遣社員として働き始めた4社目で、心を入れ替えてガムシャラに働き始めました。そのときの経験がなければ、いまでも何もできないままだったでしょう。
そんな私が言ってもまるで説得力がないと思いますが、とりあえずいまの会社で働いてみるべきだと思います。これから就職活動をやりなおしても、いまより有利な条件で働けるとは限りません。まずは給料をもらいながら地道に経験を積んでみて、どうしても耐えられなければ決断してもいいと思います。
(本コラムについて)
臨床心理士の尾崎健一と、社会保険労務士の野崎大輔が、企業の人事部門の方々からよく受ける相談内容について、専門的見地を踏まえて回答を検討します。なお、毎回の相談事例は、特定の相談そのままの内容ではありませんので、ご了承ください。