ビジネスパーソンの人脈拡張にも使えそう
最後の4人目は、運営者の山本大策さん。登録者の感覚を理解しサービスの改善につなげるため、3週間で15人とミーティングしたという。
「ソーシャルメディアは、お互いにオープンにした情報を共有しやすいしくみですけど、まだオープンになってないものは何かと考えたら、『空き時間』ではないかと思いついたんです」
ただの空き時間を「コーヒーミーティング」と呼んだところが、このサービスの妙だ。当初はビジネスマンの利用を想定していたが、フタをあけてみると男女比は6対4で、女性も意外と多い。
実際に会った後には、お互いに「こんな人です」というコメントを残すことができ、ユーザーの信頼度を確認する参考情報になる。
現在の利用者数は約5000人。成立したミーティングは450件で、のべ900人の出会いがあったという。仕事の帰りがけに30分誰かとお茶を飲む、という使い方をしている人もいるそうだ。
面白いのは、サービスとしてミーティングの目的を決めさせないこと。そのゆるさが、従来のサービスと違うところだ。目的がないから、関心が個人に向く。初対面で敬語を使い、お互いを尊重しながら話をするのは、淡白なようで温かな体験だった。もちろん、社外の人脈を広げたいビジネスパーソンにも十分使えるのではないかと感じた。(池田園子)