ネットを介して知らない人と会う方法は、以前からいろいろあった。しかし、素性が分からない相手と待ち合わせるのは怖いし、トラブルに発展することもあったと聞く。その点、実名登録を原則としたフェイスブックを介した出会いは、相手の個人情報も確認できるので、比較的リスクは低いといえるだろう。
フェイスブック情報を使って知らない人とランチを共にする「ソーシャルランチ」は以前取材したことがあったが、さらに細切れの時間を使ったマッチングサービス「コーヒーミーティング」ができたということで、25歳女性の筆者が初体験してみた。
「マーケティング」「英語」などのタグで相手を検索
コーヒーミーティングは、ひとことで言えば「お茶したい人を探す」サービス。サイトにアクセスすると、誰かとお茶の時間を過ごしたい人たちの顔写真が並んでいる。勤務先も載っており、大手家電メーカーの技術者やデザイン会社の営業、編集者や占い師などさまざまだ。
お茶したい人の興味も100以上の「タグ」になっていて、クリックするとそのテーマについて話したい人がリストアップされる。タグは「マーケティング」「プログラミング」「映画」「英語」のほか、「おっぱい」「5年後の生き方」「新サービスの妄想」といった変わったものもみられる。
ミーティングは、自分が主催する方法と、他人が主催したものに参加する方法がある。1コマは30分または60分、1対1で会うのが原則だ。筆者が六本木のカフェを会場に30分×4コマのミーティングを設定すると、あっという間に男性からのリクエストが集まった。
安全のためにフェイスブックで個人情報を開示している人を選び、興味関心をチェックしてから会場に向かう。1人目は、独立して広告代理店を立ち上げた30代の男性。インターネット広告について勉強中で、相談できる人が欲しかったとのこと。2人目は出版業界で働く20代の男性で、自転車に関する本の話をした。
3人目は名古屋から出張中のメーカー勤務の30代男性。この人からは以前、ツイッターを通じてスマートフォンアプリに関する質問を受けたことがあった。今回はそのアプリを直接見せたいと、ミーティングに申し込んでくれたそうだ。
ここまで1時間半。不思議なことに疲れはほとんどない。30分という細切れな時間がよいのだろう。無理が生じない時間なので、「少し話し足りないな、機会があったらランチしたいな」と感じさせるきっかけになるかもしれない。