エントリーシートの写真は「笑顔」でなければならない会社

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   メガネチェーンのJINSが新卒の正社員採用にあたり、エントリーシートに貼付する写真を「笑顔写真」にすることを求めている。書類選考の基準のひとつにも掲げており、笑顔に自信のある人たちが集まりそうだ。

   ネット上には「面白い採用手法。いいと思います」「パスポートとか公的な写真も全て笑顔でいい」と歓迎する声があがっている。

「日本の新卒採用システムの弊害」に対抗

「新しい採用スタイルを提案」とうたうJINSのサイト
「新しい採用スタイルを提案」とうたうJINSのサイト

   JINSでは、入社後に各店舗に配属され、店員としてキャリアをスタートする。その後「店長」を経て、「本部職」「海外勤務」あるいは店舗を統括する「ゼネラルマネジャー」への道に振り分けられる。

   小売り、それも顔に関するファッション商品を扱う会社にとって、スタッフの「笑顔」は重要なサービス要素だ。その意味では単に目新しさを追求したものではなく、合理的な選定基準といってよいだろう。

   また、採用面接にはリクルートスーツではなく、私服で来るように伝えており、「いつもの姿」で選考するという。これも仕事でビジネススーツを着る必要のない職種であれば、当たり前ではある。

   その他、卒業後3年目までの既卒者の「新卒枠」扱い、春・秋以外の「毎月・通年採用」、一度不合格になった人でも挑戦できる「再チャレンジ制度」、勤務エリアなどを限定する「ワークライフバランス採用」など、ユニークな取組みが多い。

   このような採用方法へ変更したきっかけについて、JINSは、

「就職内定率の低下、採用数自体の減少、長期間拘束に加え一括採用など、日本の新卒採用システムの弊害が、働く若者から『労働の場』を奪っている」

と現状の問題点を指摘している。

   この取り組みは、就活生にどう受け止められるのか。都内私大に通う女性は「若者の味方になってくれている採用方法でうれしい」と笑顔を見せる。しかし別の男子大学生は、

「エントリーシートの写真って、どこの会社にも焼き増ししたものを使ってるんですけど、この会社用に撮った笑顔の写真は、他の会社では使えなさそうですよねえ」

とぼやいていた。

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