2012年度に入社予定の女性「新入社員」に「ヒゲとビジネス」について尋ねたところ、72.0%が管理職のヒゲに対して「貫禄がある」と好印象を持つ傾向があることが分かった。
中堅社員(3~10年目)のヒゲに対しても「仕事ができそう」(27.3%)と寛容だが、若手社員(1~2年目)となると評価が一変。「チャラそう」(62.3%)、「生意気」(45.3%)と厳しい意見が集中している。入社数年はおとなしくツルツル出社が無難なようだ。
「顔を覚えてもらいやすい」などのメリットも
フィリップスエレクトロニクスジャパンが、全国の「男女管理職」「ヒゲを生やしている中堅社員」「2012年入社予定の女性新入社員」900人を対象に調査を実施した。
職場の規律に大きな影響を与える上司は、ヒゲをどう捉えているのか。管理職回答者の69.0%が、自分が入社した時に比べ「社会全体のビジネスシーンにおけるヒゲへのイメージが寛容になった」と回答。ヒゲを生やす人について「特に問題ない」が31.7%、「少し気になるが問題ない」が38.3%となっている。
計7割の管理職が「問題ない」と答えているのだから、ビジネスシーンにおけるヒゲは、ほとんど社会的地位を獲得したといってもよいだろう。
とはいえ、ヒゲを生やすには「自分の仕事スタイルを確立している」(56.7%)、「一人前に仕事ができる」(54.3%)ことが前提で、「清潔感がある」(77.3%)、「きちんと整えている」(66.3%)ことが必要との声が多い。
この点は「新人のヒゲは生意気」というOLの見方と一致する。「お前、ヒゲ剃ってこい」と言われたときには、まずは自らの仕事ぶりを反省すべきかもしれない。「適切なヒゲスタイル」は、管理職の回答は「鼻下」、中堅社員では「アゴ下」が最も多かった。
ヒゲを生やしている当事者については、「自分のヒゲが仕事に支障をきたしたことはない」と回答する人が84.4%を占めている。他人に与える印象までは分からないが「顔を覚えてもらいやすい」「会話のきっかけになる」など、営業ツールとして使われていることもあるようだ。