通信販売の注文商品 「職場で受け取り」はマズイのか

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   2012年2月18日付け朝日新聞「職場の理不尽Q&A」に、今どきの相談が載っていた。甲信越地方の福祉関連会社に勤める30代女性は、同僚が通信販売で買った商品を職場に送らせていることが気になっている。

   「本来なら自宅に配達する手続きをとるべき」であり、「職場に届いた荷物を庶務の担当者が運んでいる」「包装に使われたダンボールの処分が職場のコストで行われている」ことも疑問に思っているようだ。

経営コンサル「福利厚生と考えてもよいのでは」

「それくらいいいじゃない?」をどこまで認めるか
「それくらいいいじゃない?」をどこまで認めるか

   その一方で相談者は、同僚がひとり暮らしで荷物を日中に配達してもらえないことを知っている。残業も少なくなく夜間配達が難しいことも分かっているようだ。なお、この件のせいで相談者自身への仕事に迷惑はかかっていない。

   回答者の経営コンサルタント・岸良裕司氏は、相談者を「職場全体のことを広く考える問題意識の高い方」と持ち上げつつ、

「時には高い視点で考えるとよい考えが浮かぶこともある」

とアドバイスしている。

   もしも相談者が組織のトップであれば、組織の方針としてどう考えるか。仕事がハードで残業の多い職場であれば「仕事に専念してもらうためには、職場で荷物を受け取れるくらいの福利厚生は提供してもよい」「社宅や託児所に比べれば、荷物の受け取りはささやかなもの」と考えてもよいのでは、ということだ。

   ただし「段ボールがゴミ箱に捨てられている」点についてだけは、「捨てるとコストかもしれないが、資源である」「回収してもらえれば、ティッシュくらいはもらえるのでは」とユーモアを交えて付け加えている。

   この手の質問は、ネット上のQ&Aでもよく見られる。たいがいは「公私混同はいけない」という原理派と、「その程度なら許そう」という寛容派に分かれて賛否両論の応酬となる。

   読売新聞が運営する「発言小町」にも、「会社のネットを利用して通販で化粧品を買い、その商品を会社で受け取る人」を注意したいが、お局的な存在なので周囲は見てみぬふりをしている、という相談が掲載されている。

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