ちょっと熱っぽいな、風邪かな、と思ったとき、「いま流行っているのだろうか」「他の人たちはどうなのか」と気にならないだろうか。誰かが全国を取材して「いま○○で流行り始めています」とニュースを流してくれれば警戒の参考にもなるが、そこまで細かい情報収集はむずかしい。
感冒薬メーカーのエスエス製薬が目をつけたのは、ツイッター上に流れる「つぶやき」だ。つい書き込みたくなる「風邪引きなう」を集約して、自社のウェブサイトの訪問者に注意を促す「カゼミル」が開設2年目を迎え、「カゼミル+」へバージョンアップしている。
どこでどんな症状が流行しているか分かる
「カゼミル+」では、ツイッター上から抽出された「風邪」に関する情報を、都道府県別に見ることができる。
たとえば2012年2月19日、東京都からつぶやいている人のうち、「風邪」に関する情報を書きこんでいる人の割合は35%。3人に1人は自分や周囲に風邪を引いている人がいたり、カゼの流行を知っていたりすると予想される。
1万1164件の「風邪のつぶやき」を症状別に見ると、もっとも多いのは「頭痛」で1124件。次いで「鼻水・鼻づまり」617件、「咳・たん」608件だ。
同じ時間帯に奈良県を見てみると、風邪の話題度は45%。地域によって流行の度合いに違いがあるのかもしれない。
また、風邪に関するつぶやきの増減と、週間天気予報の情報をミックスして、翌日以降の話題度の予測を表示することもできる。たとえば2月20日の話題度は20%と前日より減少するが、翌週の日曜日の26日の予測は45%。このあたりでカゼの流行がさらに増しそう、と読むことができる。
さらに、ツイッターにログインした状態でサイトにアクセスすると、自分のフォロワーがつぶやいたカゼに関する投稿を見ることができる。自分の身近なところで、だれがどのようなカゼのツイートをしているかが、アイコン画像とともに浮かび上がるようになっている。