小宮山悟氏に学ぶ「立場を失うことを恐れない潔さ」

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別の世界に「素敵なものが待っている」かも

   立場を気にしてプレイするくらいなら、別の世界に飛び出した方が面白い。好奇心の高さが、未練を感じさせないのかもしれません。確かに今より別の世界に「もっと素敵なものが待っている」と思えれば、地位や名声には固執しないでしょう。

   誰でも勝ち得た立場や名声を失いたくない、と気持ちは湧くものです。それを失う危険に直面すると、防護本能からとんでもない行動に出ることがあります。

   例えば、オーナーから解任を告げられた雇われ社長が「会社をつぶしてやる」と経営破たんを招くような投資を行ったとか、既得権と勘違いしていた立場から異動を告げられた社員が「訴えてやる」と大暴れしたような話は、あちこちで耳にします。

   それだけに、名声や立場にこだわらず、自分のやり方を貫く小宮山氏の姿勢には、清々しい潔さを感じました。

   そういえば橋下徹・大阪市長も、自分に改革ができる理由を「政治家をずっとやろうと思っていないから」とインタビューに答えていました。

   「次の選挙を考えたら、有権者に嫌なことはいえない」「今の日本の状況で、国民に好かれることなんか何も言えません」というのは、小宮山氏の潔さに通じるのではないでしょうか。

   余談ですが、小宮山氏は現役に未練なく燃え尽きたので、引退後は運動不足で10キロ以上体重が増えてしまったそうです。

高城幸司

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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