実はネガティブ書き込みが丸見えだった
Sさんは、コメントをした人の名前をまじまじと見ましたが、見覚えがありません。プロフィールを確認すると、同じ業界の人のようですが、会ったこともないし、「友達」にもしていません。
まさか……。Sさんは、「友達」になっていない学生時代の後輩に電話して、フェイスブックで自分の名前を検索するよう頼みました。すると後輩は、
「あ、ありましたね、Sさんのページ。なんか近況に文句ばっかり書いてるじゃないですか、相変わらずですね(笑)」
これまでの書き込みは、後輩にもすべて丸見えでした。フェイスブックの「プライバシー設定」の「デフォルト設定」が「公開」になっていると、フェイスブックに登録している人なら誰でも書き込みを見ることができるのだとか。セミナーで名乗った名前で検索してきた人が、コメントを残せるわけです。
「えっ。友達じゃないのに見えちゃうなんて、おかしくない?」
「いいじゃないですか。友達にだけ限定してたら、出会いは広がりませんよ」
悪口を書きたいときは、書き込みごとに「公開範囲」を選択し、「親しい友達」などあらかじめ設定した特定のグループにのみ限定する方法もあった。ITに詳しいつもりだったのに、なんとうかつなことか。Sさんは真っ青になりました。
結局ネガティブな書き込みを削除することにしましたが、考えてみればほとんど全部。アカウントごと削除するかな、と考えながら、以前上司から声をかけられたことを思い出し、「ああ、俺もうダメかも……」と落ち込んでいるところだそうです。