ネット時代に生き残る営業マンの「コーチング力」とは

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レコメンドを超える「意欲を顕在化させる営業」

   こういった提案は気が利いているようにも見えますが、一方的なティーチング営業の一種であることには変わりがありません。

   さらにいえば、この手の方法はネットが非常に得意としているところです。アマゾンなどで買い物をしていると「これを購入した人は××も購入しています」という表示されるアレと同じです。

   ネットの場合は、購入履歴や閲覧履歴などを解析して教えてくれるのですから、当てずっぽに「これ必要でしょ?」「これ売れてますから」と押し売りする営業マンよりもよほど優れているわけで、これでは勝ち目はありません。

   一方、「コーチング」営業は、双方向コミュニケーションによって、クライアントが抱える問題と解決方法を引き出すことを基本としています。

   ポイントは「気づきを与える」点にあります。表立って意識していない必要性や購買意欲を顕在化させるためには、お客さまとの対話が効果的。ネット販売は、まさにこの売り方が弱点なのです。

   ではどのように、このやり方で潜在ニーズを引き出すのか。あるメーカーの購買担当がこんな話をしてくれました。

「『御用聞き営業』と『お役立ち営業』の一番の違いは、雑談の中身の差ですね」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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