「クレームにはメールじゃダメ」 今どきの営業マンにどう教えるか

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失敗を自覚していない場合は大問題

   自分の失敗を自覚し、隠したがっているなら、まだましです。「叱られるのが嫌なんだな。大丈夫だ、怒らないからちゃんと言ってみろ」で、終わるかもしれません。

   しかし、お客様からクレームを受けたことの重要性を理解できず、クレームを受けたことをたいしたことではないと思っているとしたら、それは大きな問題です。

   たとえばこんな出来事がありました。ある中華料理店で、ある日来店していたお客様が、「頼んだ料理が30分待っても出てこない。こんなに待たされるならもう二度と来ない」と怒って帰ってしまったことがあったそうです。

   何か問題や特別な出来事があったときには、必ず本部に報告するよう指示されていましたが、店長はその日の出来事を本部に報告しませんでした。

   後日、そのことが本部に伝わり、マネージャーが店長に「なぜそんな出来事を報告しなかったんだ。報告しなきゃだめじゃないか」と問い詰めました。するとその店長は、

「いや、あのお客さんは『もう来ない』と言っていたので、もうどっちみち来ないでしょう。二度と来ないお客さんについて報告しても仕方ないと思ったので報告しませんでした」

と答えたのだそうです。「怒られるかと思って報告しませんでした。すみません」という返事が返ってくると思っていた本部のマネージャーはびっくりしました。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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