東京23区内で働くビジネスパーソンを対象にしたアンケートによると、JR東日本の利用者850人のうち、改善して欲しい・不満に思う点があると答えた人は70.1%いたという。
インターネット調査会社のマーシュの調べによる。週5日以上の利用者に限ると77.4%にものぼり、毎日の通勤に利用するサラリーマンやOLの8割近くが、なんらかの不満を持っていることになる。
昔のマイク用のしゃべり方が影響?
不満に思う点で多かったのは、「電車が遅延すること」と「遅延時のアナウンスや情報が不十分なこと」。海外からの観光客にオドロキをもって受け取られる日本の鉄道の正確さだが、まだまだ不満を感じる乗客がいるようだ。
そんなに急いでどうするという気もするが、
「後続の列車が遅れています。しばらくお待ちください」
などという説明を聞かされると、確かに分かりにくいと思うときがある。このほか、ホームドアやエレベーター、エスカレーターの設置や、トイレの清掃を求める声もあった。
回答者の50代女性は、
「車内アナウンスを、もっとはっきり大きく分かるように言って欲しい」
という要望をあげている。マイクを使う人にもよるが、何を言っているのか分からないときがあるというのだ。
ネット上にも「電車のアナウンスは、なぜあんなにも聞き取りにくいのか」という疑問が散見される。これには「乗客の会話と間違えられないよう特徴のある声を出している」説や、「音を拾いにくかった『昔のマイク』用のしゃべり方の名残り」などの説がある。
しかし中には、独特の発声を指して
「本当に聞かせようとしてしゃべっているのではありません。ただ、気取ってしゃべっているだけです。客に分からなくていいのです」
と憤る人も。都内に勤務する30代のAさんも、
「渋谷に乗り入れている某線に乗ったとき、もったいぶって『すゥー…いぶやあ!』と車内放送する乗務員がいた。客を忘れて自己陶酔してるようで、不快でしたね」
と明かす。Aさんによると、都心の通勤電車のうち東京メトロや都営地下鉄では、基本的にプロのアナウンサーによる自動放送が流れるため、このような不快感を抱くことは少ないそうだ。