「宝くじでいくら当てたら、会社を辞めるか」――。オリコンスタイル「働きビト」が全国の20代から40代の男女900人に聞いたところ、「3億円以上」と答えた人が40%を占めたという。
定年まで残り30年とすると年収1000万円に相当し、働かなくてもそれなりに贅沢な暮らしを送ることができる。安心できる金額といえそうだ。
人間関係が悪ければ「金額」下がる?
次点は「1~1.5億円」で23%。「1億円以上でないと辞めない」人を合わせると75%にものぼる。この結果にネット上には、そこまでの金額がないと会社を辞めないのは臆病すぎる、そんなに会社が好きなのかと揶揄する声もある。
「5千万あれば余裕。2千万でも、まあ辞める」
「俺なんか宝くじに当たってもいないのに会社辞めたぞ」
ただ、会社に対する不満が、どの程度溜まっているかにも左右されるだろう。調査では「どんなときに会社を辞めたいと思うか」という質問には、
「人間関係など職場の雰囲気がよくないと感じるとき」(71.3%)
「給料など雇用環境が良くないと感じるとき」(53.6%)
「自分のやりたい仕事ができていないとき」(31.4%)
という回答が上位となっている。逆に言えば職場の雰囲気がよく、自分のやりたい仕事ができていて給料がよければ、そう簡単に辞めないのかもしれない。他にも、高額の当せん金を受け取っても同じように働き続けるという人がいた。
「何億だろうと辞めないよ。仕事なくなったら人生ヒマだろ…」
「100億円当たっても仕事は辞めない、金のためにやってるワケじゃないし」
仕事を辞めたら怪しまれるから、という人もいた。もし大金を持っていることを知られて、タカられたり盗まれたりしたら元も子もない。金銭感覚が狂うのも怖い。大当たりしたあとに破産したり離婚したりするケースもあるようだ。
68億円を7人で山分けした職場も
面白いのは、宝くじで大金を得ることによって、より仕事に集中できるという意見だ。「いつでも辞められる」「辞めさせられても大丈夫」という安心感から、言いたいことが言えて、やりたいことが積極的にやれるようになる。
「多分ちょっとした事でイライラするような事はなくなりそうだよね」
「むしろ仕事が楽しくて仕方がなくなると思う」
「逆にできる大人になるかもな」「その結果、逆に出世しそう」
ただ、金額がさらに大きくなれば、そんな悠長なことも言っていられないかもしれない。2009年の英国で、社員7人が職場で共同購入した「数字選択式宝くじ」が当せんし、約68億円の賞金が出たことがあった。7人は賞金を山分けし、全員がいっせいに退職したという。
1人当たり約10億円。それでも仕事を続けていられるだろうか?