ツイッター上で、「職業あるある」が話題になっている。2011年7月13日から利用可能となった日本語ハッシュタグ(検索用の文字列)を使い、ありがちな仕事の悩みや失敗を自虐的に共有し、笑い飛ばしているようだ。
特に書き込みが多いのは、PCやネットをよく利用する職業の「あるある」。デザイナーや編集者、記者、ライターやゲーム業界などのタグが盛況だ。
入魂のA案ボツ、30分で作ったC案採用
受注仕事が多いためか、クライアントの気まぐれを嘆く声が圧倒的に多い。たとえば「#デザイナーあるある」では、
「最初はお任せしますと言われるが、最終的には全て事こまかに指定された形になる」
「クライアントの内部で話がまとまってないせいで、ゲラを送るたびに大幅な変更」
「『最終案.ai』『決定案.ai』『本当決定.ai』『本気決定.ai』とファイル名ぐちゃぐちゃ」
「突然登場した社長の奥さんに全てを引っくり返される」
といった、度重なる追加注文や、終盤の大規模な修正指示に困惑する声が目に付く。
「なるはやで(なるべく早く)!」と急かされて提出したラフ画に対する返事が、なぜか一週間たってもこないと訝しがる人も。金曜の終業直前に、
「急ぎじゃありませんので…、月曜の朝イチに頂ければ結構です」
と仕事を依頼された、と明かす人もいた。
「これとこれとこれとこれ、全部強調して目立たせてください」というムリな注文には、どう応えるのだろうか。「5時間かけた1案目ではなく、30分で作った3案目が通る」の法則は、どんな仕事でもありがちなことである。
もちろんデザイナー側も、やられっぱなしではない。「〆切まで1週間の猶予をもらっても前日までは作らない」「1日で作っても〆切まで寝かせる」と、したたかに自分のペースを守ろうとする人もいる。
厳しい納期に追われ、「しばらく床寝や椅子寝が続いた後に布団で寝ると、雲の上で寝てるかの様な気分ですごく幸せ」な労働環境でも、最後に「クライアントから『ありがとう』と言われたら全ての苦労をあっという間に忘れてしまう」というから泣けてくる。