ケータイで「話してるフリ」の図々しい人たち

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「精算の時にケータイで話していたり、ケータイやmp3プレーヤで音楽を聴いていたりする人、目に見えて増えてますね」

   都内のコンビニで働くA子さんが言います。このコンビニは、若い人に人気があるエリアにあるため、店員さんたちも慣れたものなのだとか。

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震災後の買い占めも素知らぬ顔で

「もともとコンビニのレジって、そんなに会話があるわけでもないですし。レジ袋やレシートもチラっと見せるようにすると、手を振ったり頷いたりで要不要もわかりますしね」

   自分ではそういうことはしないというA子さんですが、ひとつムカつくことがあるそうです。

「順番になって、レジを打っている最中に品物を変えに行ってしまったり、追加で取りに行く人。たいてい、ケータイで話している相手に言われてるんですよ。通話してるんだったら、レジに並ぶ前に確認しとけよ、って。無性に腹が立ちますね」

   A子さんの母親も、スーパーでレジ打ちのパートをしていて、同じようなことが日常的にあると話題になるそうです。

「スーパーのお客さんだから、若い人だけじゃないんですよ。震災後のモノ不足の時なんて酷かったって。カゴいっぱいに食べ物とか入れて、レジ打ちをしてる間にケータイで話しながら売り場に戻って、またカゴをいっぱいにして帰ってくるオバサンがいっぱいいたんだって。お母さんは、あれは私たちから注意されないように、わざとケータイで話してるフリをしてただけよ、なんて呆れてましたね」

   ケータイやmp3プレーヤを使っているからと、聞こえないフリをする身勝手さというのは、なんとも情けない話です。

   が、それ以上に、聞こえないフリも、本当に聞こえていないのも、単純に危険きわまりない。事故やトラブルを引き起こす原因となってしまいます。

   一人で生きているわけではないのですから、自分の家や部屋以外では、周囲に配慮する気持ちを欠かさないようにしたいですね。

井上トシユキ

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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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