有休取りすぎで「始末書出せ」 上司の要求に従うべきか?

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   Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のymg-suntechさんは、女性会社員。ある日、出社したところ、上司から応接室に呼び出しがありました。何かと思っていくと、「有給休暇の取得日数が多いので、始末書を書くように」とのこと。

   確かに、入籍をしたばかりなので、その手続きなどで例年より有休を多く取得したことは事実です。しかし、それを理由に始末書を書けとは納得がいきません。「本来、有休の取得は労働者の権利ではないのでしょうか?」

多数意見は「とりあえず書いておけ」

   有休を取得するときには、会社に申請が必要です。そこで拒否されなかったのに、後になって「始末書」とは筋が通りません。上司が、そのまた上司から「お前の部下は、こんなに休んでケシカラン」とでも言われたのでしょうか。

   いずれにしても理不尽なことですが、意外なことに回答者からは、とりあえず書いておいた方がいいという意見が続出しています。

「結果的に取得したのですから、始末書くらい書いてもいいのでは。やっぱ、仕事をしていく上で理不尽な事ってたくさんありますよ。これもそのたくさんある中の一つでしょうし」(nik670さん)
「引き続き勤めたいなら、始末書くらい書くことです。辞める覚悟があれば、上司に逆らいましょう。どちらを選ぶかは自己責任です」(hiromi42さん)
「上司の立場を踏まえて、計画的有給利用ではあるが、会社へ人的負担をかけたことへの簡易的な謝罪を書くことではいかがですかね。…一従業員の立場で会社の方針を変えることも意見することも、自分のマイナスとなりかねません」(ben0514さん)
「日本の社会はこんなもんです。会社を選んで働くしかないのです。…小さい会社だと仕方ないですかね」(IDii24さん)

   確かに、いままでどおりの待遇を守るためには、あえて波風を立てず、意味のない書類の1枚や2枚書いておけばよいという考えもあるのでしょう。

   しかしそれでは、いつまで経っても「雇用主であればどんな理不尽も許される」というおかしな常識が変わるきっかけはできません。

「今後に禍根を残す」という意見も

   回答者のyosifuji20さんは、「長いものには巻かれろ」的な意見があまりに多いことに驚いています。

「とりあえずは勇気を持って断りましょう。(本来その勇気も不要なのですが)どうしてもというのならばその根拠を質しましょう。合理的根拠がなければ受け入れる必要はありません。それであなたが辛い扱いを受けることはあるかもしれません。でも法律に規定された権利の行使が悪いはずがありません」

   そして、断ったことを理由に不利益な扱いを受けたときには、労働基準監督署に相談すべきと助言します。上司の理不尽な要求に従わないと自分の身が危ない、ではなく、「何もしないで安易に受け入れることは今後に禍根を残す」という考えのようです。

   今後の禍根とは、将来に災いが起こる元や原因のこと。何ごともそうですが、いまの自分さえよければいいと考えるのか、将来の他人の利益まで考えるかによって、行動は大きく変わってくるものですね。

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