日本アイスクリーム協会は2011年7月1日より、暑いオフィスでアイスを食べてリフレッシュする「アイスbiz(ビズ)」のキャンペーンを実施する。
同協会は環境省が推進する「スーパークールビズ」に賛同。ノーネクタイ奨励や勤務時間のシフトなどにあわせ、「体内から冷やす食べ物の摂取」の効果を訴える。
大阪のIT会社「部長のおごりで1日1個」
大阪のあるIT会社では、ウェブ制作部門のメンバー10人分の「氷(アイス)代」を、6月25日から8月末まで部長のポケットマネーで賄うことにした。
部の冷蔵庫には、アイスクリームやアイスキャンディ、かき氷を常備。1日1個100円として、2か月で約5万円の出費。決して小さい負担ではないが、部長は冷たい飲み物をガブガブ飲むよりも体調維持によいと判断した。
「業績が上向かず給料は上げられないが、この秋までに大きな仕事を仕上げなければならない。ささやかなサポートではあるが、これでやる気を出してもらえれば」
部下からは、「眠気が襲うおやつ時に食べると目が覚めて気分転換になる」「昼下がりにわざわざコンビニまで買いに行かずに済む」と評判は上々だという。
ビジネスパーソン300人を対象とした日本アイスクリーム協会の調査でも、オフィスでアイスを食べたくなるのは「午後3時のおやつ時」が最多で67%。仕事中にアイスを差し入れてくれる上司は「気が利く」「やさしい」「部下思いのいい上司」と高評価だ。
「かえって体表面温度上げる」説もあるが
一方で、アイスを食べても、実は涼しくならないという説もある。11年6月25日放送の「所さんの目がテン!」(日本テレビ系)では、かき氷を2杯食べた後に体表面温度が2度上がった実験結果を紹介。「体内から冷やす食べ物の摂取」の効果に疑問を投げかけた。
この結果について、協会では「そのような実験結果は聞いたことがない。真夏に麦わら帽子をかぶってカキ氷を食べたとき、涼しく感じたはず。そのような発想でキャンペーンを行っている」と回答。
前出の部長も「自分でも食べているが、感覚的には涼しくなっている」と答える。なお、アイスクリームよりもアイスキャンディやシャーベットの方が、「食後にノドが乾かないので、よりオススメです」ということだ。