NTTレゾナントが運営する「gooリサーチ」が全国の男女1070人を対象に調査した「日本の会社の悪しき習慣ランキング」。1位は「サービス残業が当たり前」だった。
2位と3位には「有給休暇が取りづらい」「社員の育児休業取得に積極的ではない」と休暇関係が続き、4位と5位には「忘年会や新年会は絶対参加」「上司から飲みに誘われても断りづらい」という懇親関係が並んだ。
悪習根絶は「敬語の廃止」から?
「サービス残業」は、賃金を支払わずに残業させたり、労働時間をカウントしない残業を黙認したりする違法行為。「サビ残しなきゃ会社が持たない」という声もあるが、多くの人が「違法行為が習慣化している」と認めているのは異常だ。ネット上には、
「明らかに法令に抵触する行為を『悪しき慣習』と呼んで誤魔化すな」
「労基署はちゃんと仕事しろ」
という怒りの声が見られる。
「サビ残地獄」にたまりかねて退職した社員が、労働基準監督署を通じて未払い残業代の支払いを請求する、という書き込みも見られる。今後は、こういう人も増えるだろう。
「(会社が)一円も払ってなかったから内容証明で請求したら、ああいえばこういうで払ってこない。今後の展開が楽しみだ」
8位には「年功序列」があがった。理不尽な慣習が蔓延するのは「全ては先輩後輩の縦社会が原因」であり、これがなくなれば「悪習はすべて消滅する」と指摘する人もいる。
「サビ残→先輩より先に帰りづらいから/有給→先輩より多く取りづらいから/忘年会新年会社員旅行→先輩が参加してるのに欠席しづらいから/お茶だし→『雑用は後輩がする』という悪習=パワハラ」
縦社会の背景には「儒教」や「ムラ社会」の伝統があり、これを正すには日本語から変えていく必要がある、という壮大な指摘もあった。
「世の中には敬語賛成派が多いみたいだが、敬語なんて人間関係がわずらわしくなるというデメリットはあっても、メリットが全く思いつかない」
アメリカには、ニックネームで呼ぶことを要求する上司もいるらしい。アメリカにも日本とは違う悪習があるのだろうが、思い切ってお互い「タメ口」で話し合ってみると、いろいろなことが変わるのかもしれない。