法人営業は「女性を口説く手順」で攻めてみよう

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   スタジオ02の大関です。今回もネット上にあまり書かれていない「営業」という仕事のポイントを、質問に答える形で解説します。

Q:法人営業を担当しています。担当先となかなか親密な関係になれず、成績も上がりません。上司からは「お前の営業は、執着心が足りないんだ」と言われたので、最近は一念発起して、担当者にややしつこさを出して訪問を繰り返しています。
しかし訪問頻度が増えるにつれて、話題が不足して会話が進まなくなりました。相手から迷惑がられ始め、ときどき居留守も使われているようです。上司の言う「執着心のある営業」って、本当は逆効果なのではないでしょうか。

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「お願い」や「同情」とは違うアプローチを

「執着心」を正しく理解して営業する
「執着心」を正しく理解して営業する

A:ご質問の方は、どうやら「執着心のある営業」を誤解されているようですね。上司がどこを見てそう感じたのか、もういちど考え直してみましょう。

   たとえば、あなたが素敵な女性と出会い、その女性と付き合いたいと思ったとします。そのとき、あなたは何をしますか?彼女の住んでいるところや働いているところ、年齢や誕生日など、とにかく彼女のことを詳しく知りたくなるのではないでしょうか。

   趣味は何だろう。好きな食べ物は?休みの日は何をしているんだろうか。そして、一番知りたいのは、「今現在、彼氏はいるのかな?」「もしいるなら、どんな奴なんだろう?」ということかも。

   なぜそんなことを知りたくなるのかというと、ただ知りたいという感情もあるでしょうが、より彼女に気に入ってもらえるアプローチをするためでもあるでしょう。そしてあなたは、もしチャンスがあるなら本人から聞くのが一番だけど、それができなければ彼女に関係ある人から、必死に情報をかき集めるに違いありません。

   その上で、「どんな話題を振ったら乗ってきてくれるかな」とか、「どんな食事を誘ったら好みに合うかな」とか、もし彼氏がいるなら「そいつより魅力的に見せるためにはどうするか」とか、あれこれ彼女に気に入ってもらえるような作戦を練って、なるべく成功率が高くなるようなアプローチをするはずです。

   「執着心のある営業」とは、こういうアプローチのことを指すのではないでしょうか。取引先への訪問頻度だけを上げて成果につなげようというのは、「お願い営業」とか「同情営業」といった類のアプローチであり、取引先のハートをつかみたい気持ちの強さとはちょっと別物なのです。

執着心の出発点は「聞き役」から

   女性へのアタックと同様、「執着心のある営業」をするためには、何よりも相手の情報を収集することが重要です。相手が何を好んでいるのか、何を欲しがっているのか、どんなサプライズを喜んでくれそうなのかと知ることが大事です。

   それを知るためには、まずは周辺からの情報収集、そして相手と会ったときに聞き役に徹した「質問」が先になります。これまでの「執着心」が、こちらからの売込みをしつこくかけたり、一方的な説明につながっていたりしたならば、それは手順としては逆なのです。

   相手のことを聞き出して、その好みや悩みに応えるようにプランを提示し、相手に対するこちら側の関心度の高さを伝えつつ売り込むこと。女性へのアタックも営業アタックも、成功へのステップは同じです。

   一方的な訪問頻度稼ぎのアプローチは、相手が女性だったら「ストーカー」まがいということになりかねません。「やや迷惑がられている」と感じるのなら、それは今まさに「営業ストーカー」になりつつある訳ですから、早急にやり方の見直しが必要です。

   相手への「質問」を中心とした会話で沈黙を回避して、相手の情報収集のし直しからはじめることです。「女心」よりは「会社心」の方が、まだ扱いやすいだろうと考えて、難しく考えすぎずにトライしてみてください。

※営業を中心としたお仕事の悩みについて、筆者がお答えします。記事のコメント欄にどしどしお寄せ下さい。

大関 暁夫

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大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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