政府の電力需給緊急対策本部は2011年4月8日、この夏の具体的な節電策について検討を行った。製造業などの産業分野とオフィスビルなどの業務分野、それに家庭分野の3つのカテゴリーで対策案が出された。
目を引くのは、業務分野における「節電ビズ」という言葉だ。小泉政権下の2005年から推進されている「クールビズ」を、更に徹底したものらしい。
Tシャツ・短パン歓迎の声「夏の長袖は異常」
上着なし、ネクタイなしのクールビズを、どのような形で上回る軽装とするのか。朝日新聞の記事では、経済産業省の若手から「この際、Tシャツ・短パンで」という声もあがっていると紹介されている。
すでにIT企業などでは、服装のカジュアル化がかなり進んでおり、「節電ビズ」が奨励されても、あまり変わりばえしそうにない。
一方、公務員や大手企業、金融機関など「それらしさ」を求める職場では、従来の「クールビズ」に代わる新しい基準が必要になるかもしれない。
ネット上には、カジュアル化の流れを歓迎する声が目立つ。
「毎夏Tシャツ・短パンで仕事してる」
「そもそも、クソ暑い日に長袖着てる事自体が異常」
「もう商習慣としてのスーツ着用はなくした方がいい」
これまでにも、残業タイムに入るとTシャツ・短パンに着替える若手がいる、という職場もあるようだ。
経産省内に役所らしさを重んじる年配の職員がいて、海外の高温多湿国の正装などを参考に検討が行われているという点については、
「そんな事で悩んでる場合じゃないと思う」
「暇な奴らもいるんだ」
と、すげない反応が相次いでいる。
国際ジャーナリストでキャスターの蟹瀬誠一氏も、ツイッターで「面白いが、じつに不毛な議論だ」と一刀両断。節電策に「空調温度の引き上げ」も掲げられる中で、これまでと同じ服装で乗り切ることは難しそうだ。